急性心筋梗塞の外科的治療法には、①心臓カテーテル治療(PTCA)、②冠状動脈バイパス手術の2種類があります。現在は、心臓カテーテルによる治療が比較的簡単な手技で行うことができ、治療効果もよいことから広く普及しています。急性心筋梗塞における心臓発作による死亡の半数は、症状が始まってから最初の3~4時間で起こります。治療を早く開始するほど、生存率は高くなります。急性心筋梗塞は安静にしたりニトログリセリンを用いたりしても緩和されません。閉塞した冠状動脈を短時間で開通させるため24~48時間以内に心臓カテーテルを用い、ステント留置術を行い血液を再灌流させることができるようになり、救命率が飛躍的に高まりました。急性心筋梗塞症に対し最も重要な治療は、閉塞した冠動脈を再び開通させる「再灌流療法」です。この方法で心筋梗塞の大きさを早く縮小させることができれば、長期的にみた予後もいいわけで、一刻も早く再開通させることが治療のかぎとなるのです。再灌流法とは、冠動脈にできた血栓を溶かす「血栓溶解療法」か、または、“風船療法”である冠動脈形成術(PTCA)などがあります。また急性心筋梗塞のゴールデンタイムは6時間以内と言われており、発症後6時間までに行えば、梗塞範囲が小さくなることが確かめられています。心臓カテーテル治療は、風船つきカテーテルを冠状動脈の狭窄部位に挿入し、風船で狭窄部位を広げ、網目状のステントと呼ばれる金属を入れて拡張させ、冠状動脈を広げた状態にして、動脈血が十分に供給できるようにします。しかし、狭窄部位が硬い場合には、ローターブレーターで、狭窄部位を削り取り拡張し、前述のステントを入れます。最近では、シロリムスやタキソールなどの細胞増殖を抑える薬物をステントに塗布した薬物溶出ステントを用いて、再狭窄が起こらないようにしております。
冠動脈バイパス手術では、自分自身の左右の内胸動脈、右胃大網動脈、橈骨動脈、大伏在静脈などを用いたバイパス血管吻合があります。
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